言うまでもありませんが、大学で習う化学は高校生のときと比較すると、より専門性に特化したものとなっています。
そのため、大学化学をしっかり学んでいくためには、良質な参考書と巡り合うことが非常に重要となります。
また、大学化学では順序立てて学習をしていかないと、理解が不明瞭となる箇所が出てくることも少なくありません。
そこで今回の記事では、大学化学を勉強するうえでおすすめとなる、わかりやすい参考書を紹介するとともに、学習の順番についても解説していきます。
大学化学のわかりやすい勉強法は参考書の順番を意識
まずは、大学化学の基本的な勉強方法を解説していきましょう。
大学化学では、冒頭でもお伝えしたとおり、良質な参考書と巡り会うことがとても大切です。
しかし、そのような参考書を手に取るだけでは不十分と言えます。
なぜなら、学習する参考書の順番を意識せず闇雲に学習を進めても、参考書の真価を発揮させることができないからです。
したがって、大学化学を学ぶうえで必ず踏まえておきたいのが、参考書の順番を意識するということです。
本記事では様々な大学化学の参考書を取り上げますが、学習のためのおすすめの順番についても触れていきますので、参考にしてみてください。
大学化学の独学では全体像に配慮して順番に勉強する
大学化学を勉強するための一般的な流れについては、上でもお話ししたとおりです。
ここでは、先ほど解説した流れに加えて、一歩踏み込んだ学習のための順番を解説していきましょう。
大学化学を効率よく学ぶためにも本項の解説にもとづいて、後述する参考書選びに役立ててください。
有機化学の学ぶ順番
大学で学ぶ化学の中でも、有機化学は全体像に配慮しながら学習を進めていくことが重要です。
全体像を把握するための方法としておすすめなのが、まずは分子の形や反応性について学習し、その後、反応などを理解するための道具の使い方を学ぶ方法です。
この学習方法を用いることで、網羅的な大学化学の知識を得ることができ、ひいては高効率な学びへと結びつけられます。
物理化学の学ぶ順番
大学の物理化学を学ぶ順番も、基本的には有機化学と同じです。
最初に全体像を捉えてから、理解を深めていくことで効率的に知識を得ていくことができます。
大学で学ぶ物理化学は、量子科学的な単元と熱力学的な単元に大きくわかれますので、まずはこれら両単元を理解するために、自分にとってわかりやすい参考書を用いて、全体像から学ぶとよいでしょう。
独学派でも安心!大学化学のおすすめ参考書・教科書9選!
さて、ここから先は本記事の主なテーマとなる、大学化学を学ぶうえでのおすすめの参考書を紹介していきます。
独学派の方でも安心して活用できるものばかりをセレクトしましたので、気になるものがあったらぜひ手に取ってみてください。
化学の基礎
引用:岩波書店
大学化学を学ぶうえで抑えておきたいポイントとして、学びの順番を意識する必要性があることは、上述のとおりです。
この学びの順番を意識して作られた参考書が、「化学の基礎」です。
こちらの参考書は、書籍のタイトルにあるとおり、化学の基礎を学ぶための一冊となっています。
平易な表現を多用し非常にわかりやすい構成となっていることから、大学化学の入門書として大変な人気です。
大学化学の基礎的な参考書をお求めの方は、こちらの教材を選んでみてはいかがでしょうか。
全体像を把握するための学習として、とても重宝するはずです。
ブラウン一般化学I(物質の構造と性質)
引用:Amazon
大学化学の基礎学習の順番が終了した方は、応用編に入っていきましょう。
そんな応用編の学習でとりわけおすすめの参考書とされるのが、「アトキンス物理化学〈上〈下〉」です。
この参考書の特徴は、収録されている章がそれぞれ短くまとめてあるため、時間を短縮させながら大学化学を学べる点にあります。
また、各章の終りには、わかりやすいチェックリストも付け加えられていることから、重要な概念と式をきちんと確認することも可能です。
応用学習にステップアップする際のパートナーとしては最適の一冊ですので、本参考書を存分に活用してみてください。
量子化学―基礎からのアプローチ
引用:Amazon
量子科学を学ぶ際、順番の初期に使用したいのが、「量子化学―基礎からのアプローチ」です。
こちらの参考書のアピールポイントは、量子科学の中でも本質的な部分にあたる、電子にまつわる全体像を学べることにあります。
大学化学の量子科学を勉強するなかでは、電子に関する学習は避けて通れませんが、本参考書は、その教材の入門書としてまさにうってつけです。
独学派の方でも十分に理解度をアップさせながら、学習を進めていくことができますので、わかりやすい量子化学の参考書を探している大学生の方には、本教材を強くおすすめします。
シュライバー・アトキンス無機化学〈上〉〈下〉
引用:Amazon
「シュライバー・アトキンス無機化学〈上〉〈下〉」は、世界的にも有名な大学化学の参考書です。
本参考書は、工夫された表現方法やイラストを用いて、視覚的な意味でわかりやすいことに主眼を置いて作られています。
そのため、本来なら難解を極める無機化学の学習も素早く進めることができ、順調に実力を伸長させることができます。
参考書の難易度は中位となっていますので、大学化学を学ぶうえでの教材の中では、序盤から中盤までの順番に取り入れるとよいでしょう。
クリスチャン分析化学 基礎編・機器分析編
引用:丸善出版
大学化学の単元の中に分析化学が含まれていることは、前述のとおりです。
この分析化学では、質量分析やクロマトグラフィーの全体像を学ぶ必要がありますが、「クリスチャン分析化学 基礎編・機器分析編」は、これらの学習を強く後押ししてくれる内容となっています。
よい例題が多数収録されているほか、解説も懇切丁寧ですから、独学派の大学生の間でもわかいやすいと太鼓判です。
基礎学習から大学院の試験対策まで使える一冊ですので、どこのタイミングでも順番に組み入れてかまいません。
上手に活用して、大学物理の理解度のアップに生かしましょう。
大学で習う有機化学のイチ押し参考書・教科書3選!
次に、大学で習う有機化学の中でも、イチ押しの参考書と教科書を、3点ピックアップして紹介していきましょう。
ビギナーズ有機化学
引用:Amazon
繰り返しになりますが、大学の化学の学習では、まずは全体像を掴む作業から入らなければいけません。
そんな作業をするための大きな助けとなるのが、「ビギナーズ有機化学」です。
この参考書は、有機化学の基礎的な部分にスポットを当てて解説されていますので、同単元を一から学ぶにはピッタリの一冊となっています。
有機化学を勉強する際の順番としては、最初に選ぶにはうってつけの内容となっていますから、参考書選びで悩んだ際は、迷わずこちらを手に取ってみてもよいでしょう。
ボルハルト・ショアー現代有機化学〈上〉〈下〉
引用:Amazon
有機化学の教科書の中でも、明瞭な解説と豊富なビジュアル的アプローチでわかりやすいと人気なのが、「ボルハルト・ショアー現代有機化学〈上〉〈下〉」です。
こちらの有機化学の教科書は、実戦的な化学を学べるようにデザインされた一冊となっているため、同単元を勉強するための教科書の中でも、中盤から終盤にかけての順番に組み入れると威力を発揮してくれます。
中級者以上の大学生の方々は、こちらの教科書を選びより一層、有機化学の理解度を深めていってください。
ウォーレン有機化学〈上〉〈下〉
引用:Amazon
「ウォーレン有機化学〈上〉〈下〉」は、有機化学の基本から発展まで幅広くカバーしている参考書です。
同参考書は、有機化学を理解するうえで必要な、有機化合物の構造や反応、性質にいたるまで子細にわたり解説がなされているほか、近年における有機化学の進歩についても触れられています。
大学の有機化学を学ぶうえでは、最適な参考書の中の一つですので、購入してみても損はないはずです。
有用な参考書・教科書を武器に大学化学をマスターしよう!
何度も述べてきたとおり、大学化学を学ぶうえで肝心かなめとなるのが、化学を学習する順番です。
学ぶ順番をいい加減にしてしまうと知識が深まらず、時間の無駄になってしまいかねません。
そこで、重要となるのがどのタイミングで、どんな参考書・教科書を選ぶかということです。
今回は、この点に焦点を当てて、化学学習の序盤から終盤まで使える参考書と教科書を紹介してきました。
自分に見合った有用な参考書、教科書を駆使して大学化学をマスターしてください。
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